下記は2014年4月23日の朝日新聞朝刊の切り抜きですが、米グーグルの副社長が「将来はすべての言語、方言に対応できる音声認識システムを作る」と答えています。
「すべての言語・方言」に対応するとは、ずいぶんと大口を叩くものだな、と思いますが、日々私たちが入力する文字や発する言葉がその都度グーグルのコンピューターに蓄積されていっている、と思うとなんとなく複雑な心境です。
もはや紙の地図や時刻表を使う人はほとんどいないでしょうし、何十万円もする紙の百科事典を購入する人もいないでしょう。
今やネットで得られる様々な情報はすでに社会インフラのひとつとなっていて、私たちの生活に必要不可欠な道具となっていますが、便利さの裏に潜む不気味さのようなものも感じます。
検索エンジンが、過去の検索結果から、自分の好みや興味を判断し、結果を“操作”してくれる“パーソナライズ”もその不気味さの一つと言えます。
パーソナライズされた情報は、当然“偏った情報”になるわけですが、本人だけが気付かず、それが広く世の中一般に受け入れられていると錯覚する危険性もあるからです。
ところで、最近は、Google Translation Toolkit (グーグル翻訳者ツールキット)が、産業翻訳の分野でも使われ始めているそうです。プロの翻訳者がこの翻訳メモリの共有機能を使用することは、機密保持の観点から厳に慎んでほしいと思います。
一般社団法人日本翻訳連盟では、翻訳会社やプロの翻訳者がGoogle Translation Toolkit を使って、翻訳メモリの共有機能を使用することのないよう、会員各位に文書を発行して注意を促しています。