2007.2.8 NIKKEI NET
世界知的所有権機関(WIPO)が7日発表した2006年の特許の国際出願件数(速報値)は前年比6.4%増の14万5300件となった。国別の件数では韓国と中国が急増し、それぞれ4位と8位に浮上。日本を含めた東アジアが世界の4分の1を占めた。WIPOは「世界の発明地図が変わりつつある」と指摘した。
日本は8.3%増の2万6906件で、03年以来米国に次ぐ2位を保っている。韓国は26.6%増の5935件、中国は56.8%増の3910件と急増した。韓国や中国の企業は、進出先や輸出先でも特許権を確保するため自国内だけの出願から、複数の国に一度に申請できる国際出願に切り替える傾向を強めている。
・・・・(記事の転載ここまで)
中国の国際特許出願件数が56.8%増とのことです。もちろん、結構なことではありますが、正直なところ、中国は他国の特許をとる前に、自国の知的財産管理にもっと力を入れて欲しいという気がします。
中国は、政治、軍事、経済、文化における世界の「大国」であるわけですが、いまだ、日本を含む世界各国からODA開発援助を受けている「発展途上国」でもあります。
ある意味この「発展途上国」という位置づけが、色々な点で事を難しくしています。
環境問題では、中国は「発展途上国」だからという理由で規制の対象外となっています。
ODAにより他国から多額の援助を受けながら、一方で多額の軍備にお金を使っています。
知的財産の問題でも、「発展途上国だから」という理由で、世界各国もあまり強くは突っ込めません。
国民一人当たりの収入はまだまだ「発展途上国」の域を超えていませんが、トータルの額では、すでに先進国の仲間入りをしています。確か中国のGDPは、イタリアを抜いたと最近報道されたはずです。
また一部の報道では、中国の富裕層は約3,000万人いて、日本の富裕層の数と変わらず、消費する金額も同等レベルと聞いています。