2007.3.9 時事通信
【ロンドン8日時事】英経済誌エコノミストの調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が8日までにまとめた世界主要都市の生活費番付によると、ノルウェーのオスロが昨年に続き「最も物価の高い都市」の座を維持した。東京は5位(昨年は2位)、大阪・神戸は6位(同4位)とそれぞれランクを下げた。
2位にはパリが入り、以下コペンハーゲン、ロンドンと欧州の都市が上位を占めた。このほか、経済の急成長を背景にモスクワが29位から26位に順位を上げ、ニューヨーク(28位)を上回った。
EIUでは「欧州通貨高の影響が大きいが、日本の物価はほとんど変化がないのに対し、欧州の物価は上昇している」と分析している。
・・・・(記事の転載ここまで)
日本の物価は今後長期にわたり、下がり続けるでしょう。
緩やかなデフレが十数年、あるいは数十年間続くことにより、日本の国際競争力は高まり、日本国民の生活レベルは一段と向上していくはずです。
なぜなら日本の金融資産と不動産の大半を所有する、「日本の強者」たち、つまり「老人」たちが、それを望んでいるからです。
1400兆円とも言われる個人金融資産の大半を所有し、かつ年金も定期的に入ってくる彼らにとって、物価が下がることは実に歓迎すべきことであり、誰も声高に文句を言う人はいません。居心地の良い人たちは常に黙っているのです。
物価を下げ、人件費を下げたうえで、知的財産を海外へ売り、外貨を稼いでいく以外に日本人が豊かな暮らしを継続させていく方法はありません。他の先進諸国に比べ極端に少ない観光収入も、物価を下げることにより多少好転していくでしょう。
つまりデフレは日本にとって、「五十害あるけど、百利もあり」と考えるべきなのです。デフレ経済を推進させた小泉政権があんなに人気が高かった最大の理由はここにある、と私は考えています。