2007.3.27 朝鮮日報
韓国に日本の大衆文化がなだれ込んできている。音楽や漫画、アニメーションに続き、映画やドラマ、小説の分野でも翻訳・翻案された日本発の作品が席巻している。
最近、大きな反響を呼んだドラマ『白い巨塔』と660万人を動員した映画『美女はつらいの』も、それぞれ日本のドラマと漫画を下敷きにした作品だ。日本の作品を原作とする映画は今年に入ってからすでに8本を数え、ドラマの制作者たちは日本の作品の版権を手に入れようと先を争っている。10代や20代の間では日本ドラマのマニアを指す「日ド族」という流行語まで誕生している。
日本の勢いは文学にも及んでいる。教保(キョボ)文庫(韓国最大規模の書店の一つ)の今週の売り上げ順位を見ると、10位までに日本の小説が6冊も含まれている。村上春樹、吉本ばなな、江國香織、奥田英郎らの小説は、とてつもないスピードで売り上げを伸ばしている、出版界の稼ぎ頭だ。先を争って日本の小説を翻訳しようとするため、版権料もかつての約10倍にまで膨れあがった。
・・・・(記事の転載ここまで)
韓国は、2000年の第三次日本文化開放策により、日本歌謡公演の全国開放、劇場用アニメの一部とすべての一般映画の上映など許可、CD(日本語以外の歌)、パソコンゲームソフトなどを解禁しました。終戦から実に55年もの歳月を経たのち、日本文化が韓国国内で開放されたわけです。
その後、わずかの期間で日本文化がここまで韓国国内に浸透しているとは知りませんでした。日本では、いわゆる韓流ブームにより、韓国の映画やテレビドラマが日本を席巻したわけですが、両国が文化を通じてお互いの交流を深めていくことは、実に素晴らしいことです。
1997年、サッカーフランスワールドカップ予選での出来事が思い出されます。日本代表の成績不振により、加茂監督がクビになり、日本は正に背水の陣で敵地、韓国のソウルに乗り込みました。ここで負ければフランス行きは絶望となります。結果は2対0で日本が勝ったのですが、試合後スタジアムを真っ赤に染めつくした韓国のサポーターが、「日本よ、一緒にフランスへ行こう」と大合唱のエールを日本へ送りました。すでにフランス行きを決めていた韓国に余裕があったことは事実ですが、その光景をテレビで見た私は、驚きと感動で胸が熱くなったことを覚えています。
文化の交流を通じて、お互い尊敬しあえる関係を築ければ、おのずと紛争は減り、協力し合ってこれからのアジア圏の発展に貢献できると信じています。韓国のみならず、中国も台湾もその他の国も含めて、アジア全体で協力し合い、21世紀のアジア圏を盛り上げていきたいものです。