2007.3.30 経済産業省統計
第36回
海外事業活動基本調査結果概要
- 平成17(2005)年度実績 -
売上高は製造業、非製造業ともに大幅に増加し、過去最高
2005年度の現地法人の売上高は、184兆7884億円、前年度比13.5%の増加となり、過去最高となった。このうち、製造業が87兆3340億円、同10.1%の増加、非製造業は97兆4544億円、同16.7%の増加と、製造
業、非製造業ともに大幅な増加となった。
アジアが大幅に増加し、北米との水準差は縮小
2005年度の地域別売上高をみると、北米は66兆1548億円、前年度比10.7%の増加となった。このうち、製造業は29兆9982億円、同5.7%の増加、非製造業は36兆1566億円、同15.2%の増加となっている。
アジアは65兆2723億円、前年度比23.8%と大幅に増加し、北米との水準の差は縮小した。このうち、製造業は36兆1382億円、同16.2%の増加、非製造業は29兆1342億円、同34.7%の増加となっている。
アジアの内訳をみると、中国は製造業、非製造業とも大幅に増加したことから23兆2353億円、前年度比25.3%の増加、ASEAN4は18兆6604億円、同16.6%の増加、NIEs3は21兆630億円、同28.7%の増加となった。
ヨーロッパは38兆2402億円、前年度比2.7%の増加となった。このうち、製造業は15兆9001億円、同4.0%の増加、非製造業は22兆3402億円、同1.8%の増加となった。
なお、BRICsは17兆798億円、前年度比48.3%の増加となっている。
・・・・(記事の転載ここまで)
詳細かつ膨大な量の情報なので、翻訳に関係ありそうな情報だけをほんの少し抜粋しました。
なお、上記中で使われている略語の国々は下記となります。
NIEs3 : シンガポール、台湾、韓国
ASEAN4 : マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン
BRICs : ブラジル、ロシア、インド、中国(除.香港)
ご多分に漏れず、アジアの躍進が著しいわけですが、売上だけでなく、経常利益においても、アジアの重要性が増しています。
アジア 2兆4960億円
北米 2兆4053億円
ヨーロッパ 9416億円
(アジアの経常利益は03年度以降、北米を上回っている)
アジア地域での経常利益の内訳は、下記です。
ASEAN4 9738億円
NIEs3 6845億円
中国 6332億円
NIEs3が若干ですが、中国を上回り、ASEAN4が圧倒的に利益をあげているところが意外でした。
一方、現地法人の撤退数はヨーロッパとアジアで増加。
アジア 242社 (前年度比 4社増加)
ヨーロッパ 122社 (前年度比24社増加)
北米 135社 (前年度比 1社減少)
アジアの内訳は下記で、なかでも中国は大幅に増加しています。
中国 109社(前年度比17社増加)
ASEAN4 71社(前年度比 6社減少)
NIEs3 51社(前年度比 9社減少)
撤退比率は、北米4.6%、ヨーロッパ4.9%で全地域の3.4%よりも高くなっているところが気になります。