2007.7.3 中央日報
(韓国の)輸出が17カ月連続で2けた増加率を記録し、月間基準で過去最高を更新した。ウォン高や原資材価格の高騰にもかかわらず、輸出がこのように増加しているのは、オイルダラーの影響で造船・プラント・鉄鋼の輸出が急増しているためと分析された。 一方、対日本輸出は円安の影響で停滞している。
・・・・(記事の転載ここまで)
韓国の輸出が好調のようです。輸出先は米国や欧州の先進国よりもASEANやBRICsなどの新興国向けが好調で、船舶、鉄鋼、一般機械、石油化学などの主力品目の善戦が原因のようです。
しかし、一方で上半期の対日貿易赤字は143億9,000万ドル(前年同期比14.4%増)と急増しています。
特に、韓国の輸出が増えるにつれて、日本から輸入される日本製精密機器や光学機器の量が増加し、せっかくの貿易黒字を帳消しにしている、とのことです。
そういえば、数年前あるジャーナリストが、「韓国の某半導体製造メーカーの工場を視察に行ったら、広大な工場の中に設置された半導体製造装置の全てが日本製だった」と驚いていました。
また、世界中の工場で使われている工作用ロボットの大半は日本製であり、さらに工作機械の心臓部である数値制御装置の大半も日本製です。
日本製精密機器、電子部品がなければ、世界の大半の工場は稼動できない、と言っても過言ではありません。また、米国製飛行機の重要パーツの多くが日本製なので、日本メーカーが輸出をやめると、米国の飛行機は飛べなくなる、とも聞いたことがあります。
一見目立たない生産財や電子部品が、貿易立国日本の輸出を支えています。同じく目立たない技術翻訳業界がその裏で一緒に支えている、ということは今更言うまでもありません。