静岡発、日本文学を世界に ~第6回世界翻訳コンクール受賞者発表~

2007.7.13 静岡県東京事務所

静岡県では、わが国の優れた文学を世界の人々に紹介し親しんでもらうとともに、日本文化の発信、翻訳者の育成、国際相互理解を進める「しずおか世界翻訳コンクール」という地方自治体レベルとしては極めてユニークな取組を行っています。

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この静岡県が主催する「世界翻訳コンクール」のポスターと応募要綱は、弊社にも送られてくるので、いつも玄関近くの一番目立つ箇所に掲示しています。

日本の文化を海外に理解してもらうためには「翻訳」は重要な役割を果たしている、だから「翻訳」はとっても重要だ・・・・・。多くの公的機関はこういう発言をするのですが、いかんせん「実行力」が伴いません。

日本政府でもなく、東京都でもなく、一地方自治体である静岡県がこの「世界翻訳コンクール」を主催しているところが「スゴイ」と思います。「文化輸出」や「翻訳」の重要性を認識し、具体的に実行している点が素晴らしく、あたらめて静岡県知事はじめ、関係者の方々の見識の深さと実行力に敬意を表します。

「日本製品」を誉める外国人は多いですが、残念ながら「日本人」を誉める外国人にはほとんど出会ったことがありません。なぜなら日本人の名前すらも知らないからです。

いくらお金を稼いでも尊敬される国民にはなれません。文化を輸出できる国民になれば、おのずと外国の人々から注目が集まり、やがてその「関心」が「あこがれ」となり「尊敬」へと芽生えていきます。そしてその文化的交流が、意味のない争いや戦争を回避する最大の解決策になると信じています。

ちょっと大仰な話になってしまいましたが、改めて静岡県の「世界翻訳コンクール」関係者の皆様に敬意を表します。

それにしても今回のコンクール、応募点数が、英語部門:79 フランス語部門:39 中国語部門:119 合計:237 ということで、全体の過半数を中国語が占めている、という点は、やはり時代を反映していますね。