経済産業省が、日本経済を立て直すための成長戦略「産業構造ビジョン」を発表しました。
インフラの海外輸出や環境関連産業など5つの戦略分野の競争力を強化し、これらの市場規模を2020年までに149兆円拡大させ、258万人の新規雇用を生み出すとのことです。
ここでは、自動車とエレクトロニクス産業に依存した現状の産業構造から、戦略5分野をはじめ多様な産業が経済成長を牽引する構造に転換する必要性を強調しています。
また、新たな“稼ぎ頭”として、原子力発電などインフラ輸出や、次世代送電網など環境・エネルギー産業に加え、医療・介護・健康・子育てサービス、アニメなど文化産業、先端技術を選び、集中支援する方針も示しています。
現在の日本の産業構造は、自動車やエレクトロニクスの外需にあまりにも依存しすぎているので、今回のリーマンショックにより欧米や中国経済が「風邪」をひけばたちまち日本は「肺炎」になってしまう、という産業構造の脆弱性があからさまになってしまいました。
一人の日本人として、日本経済全体の将来の発展のために、この成長戦略がうまく機能してくれることを望むばかりですが、わが翻訳業界にも大きな影響を与える方針転換でもあります。
潮の流れや波の高さや風の強さに注意を払いながら、うまく「波に乗る」ことができるかどうか・・・・・。これがこれからの翻訳業界でサバイバルできるかどうかのポイントになっていくでしょう。