日産・東洋エンジなど、アジアで技術者大量採用

NIKKEI NET 2008.1.28

自動車、機械など製造業各社がアジアの新興国で技術者を大量採用する。日産自動車はインドとベトナムで今後3年程度をめどに4000人を新規採用、技術者の海外比率を2倍の約4割に引き上げる。東洋エンジニアリングはインドの設計人員を1000人増員した。団塊世代の退職や少子化による国内の技術者不足に対応し、豊富な人材を抱える新興国を製造だけでなく「頭脳」の拠点にも活用する狙いで、雇用のグローバル化が加速する。

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サブプライム問題で世界中の金融機関が萎縮するなか、製造業が元気です。特に日本の製造業は、独自の技術でまだまだ世界の”ものづくり”をリードしていくでしょう。

米国ボーイング社の次世代中型旅客機、”ボーイング787”は、未だ試作機が完成していないにもかかわらず、ふれこみだけで既に1,400機の受注をとりつけているそうです。これは実に4年分の納入実績に匹敵する注文なんだそうですが、このボーイング787は機体の70%近くを海外メーカーを含めた約70社に開発させる国際共同事業だそうです。日本からも三菱重工を始めとして数十社が参加し、日本企業の担当比率は合計で35%と過去最大だそうです。この35%という数字はボーイング社自身の担当割合に等しいとのこと。

また、ボーイング社は飛行機の組立工場をシアトルに持っているのですが、さらにその隣に現在の3倍規模の組立工場・部品工場を建設中です。そしてそこで使われる工作機械が、つい最近、日本の某メーカーに発注されました。年産50台~60台、1台最低1,000万円する工作機械が、「定価で」100台発注されました。

米国では今後大規模な新鉄道網を全米に建設する予定ですが、そこで使用されるレールは従来のものよりも太く長く、より強度の増した鋼材が使われるそうです。しかし、そのようなレールを供給できる技術を持っているのは、日本の鉄鋼メーカしかないそうです。

液晶パネルを作る工作機械メーカーでは、50%の増産を目指し、現在新しい工場を建設中です。一人の専門家がスーパークリーンルームの中で半年かかって、1台28億円の製造装置を完成させるそうです。

シャープでは、液晶テレビを増産するため、亀山第二工場を現在建設中で、関西中のクレーン車をかき集めた500台が、ところ狭しと乱立しているそうです。松下電器は、プラズマディスプレイパネルの新たな生産拠点として、第5工場を、兵庫県尼崎市(現工場隣接地)に建設し、世界最大の量産体制を更に拡大します。

まだまだ、いくらでも出てきますが、今、日本の製造業はとっても”熱い”のです。したがって、この影響は日本の輸出額、ひいては日本の翻訳業界にも反映されていくでしょう。