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東京五輪 日本代表、「狙い目」競技は?

あなたが7年後の東京オリンピックに選手として舞台に立つ可能性はあるのでしょうか?

下記の表は競技人口が比較的少なく普及段階にある五輪種目だそうです(日経ビジネス 2013年11月25日号より)。

2013年11月25日号 日経ビジネス

この中で「セーリング」の競技人口が1万人というのは、湘南に住む私の感覚からいくとちょっと少なすぎる気がします。根拠はありませんが、そんなに競技人口の少ないマイナースポーツという気がしないからです。

加えて「セーリング」で日本代表になるのはそう簡単ではない気がします。どの世界にもマニアックな人間というのはいるもので、「セーリング」の世界でもすごい人たちを何人か知っているからです。1996年のアトランタオリンピックでは、女子が銀メダル、2004年のアテネオリンピックでは、男子が銅メダルをとっています。

「セーリング」というオリンピック競技に関しては、やはり西欧諸国が圧倒的に強いわけですが、海洋国日本のセーリングレベルはそれほど低くはないと感じています。

ところで話は変わりますが、上記表の「女子7人制ラグビー」の競技人口2000人というのは笑えます。いや、笑ってはいけないのでしょうが、レスリングや柔道やテコンドーという女子の種目があるわけですから、当然女子ラグビーがあったっていいでしょう。でも正直言ってあまり見たいスポーツではありません(笑)。

個人的には、新体操やシンクロナイズドスイミングのように女子だけの競技をもっと増やして、男子との数のバランスをとってほしいものです。

さて、最後になりましたが「近代五種」の推定国内競技人口30人というのはやはり笑えます。日本の場合、この競技に出場できるかできないかの決め手はやはり「お金」でしょう。ロンドンオリンピック馬場馬術の日本代表は、当時71歳だった法華津寛選手でした。私もお金と時間があり余るほどあれば、この「近代五種」の日本代表に挑戦してみたいのですが・・・・・。まあ、ないから言うのでしょうね(笑)。

1964年と現在、日本経済の比較

2013年9月10日 日本経済新聞朝刊より

2013年9月10日日経

(以上で記事終り)

2020年のオリンピック開催都市が東京に決まったわけですが、1964年当時と現在の日本経済の規模を比較してみると、GDPで16.1倍、1人あたりのGDPでも12.4倍もの開きがあることがわかります。

それでは現在の日本の1人あたりGDPは、世界のどのあたりにあるのでしょうか?

昨年(2012年)の統計によると、現在日本の1人あたりGDPは、世界第13位にあり、第1位のルクセンブルクの43%の水準にあります。

そしてアジアにおいては、第10位のシンガポールに次いで第2位となっています。

それでは現在の日本の12.4分の1の水準にある国とはどこでしょうか?

107位のエルサルバドル(中南米)、108位の東ティモール(アジア)、109位のサモア(オセアニア)、110位のモンゴル(アジア)あたりが近いと言えます。

これらの国々の人たちには申し訳ないのですが、正直言って印象としては、明らかな「発展途上国」ですね。

1964年当時、そんな「発展途上国」であった日本が、オリンピックを開催して大成功させたわけですから、当時の日本人の熱狂ぶりが目に浮かびます。

そしてオリンピックでの成功が、その後の日本経済発展への大きな自信につながっていったという話もよく理解できます。

2020年の東京オリンピックでは、長期低迷する右肩下がりの日本経済を立て直し、失われつつある日本人の誇りやアイデンティティを取り戻すべく、日本復興への起爆剤となることを願ってやみません。

オリンピックとプレゼンテーション

2020年のオリンピック開催都市が「東京」に決定しました。

やはり自分が生きている間に日本で生のオリンピックを見ることができるというのは、とてもうれしいことです。ぜひとも、一つでも多くの競技場に足を運び、オリンピックの息吹を肌で感じたいものです。

私は、2002年日韓ワールドカップの時も、鹿島スタジアムまで足を運び、アルゼンチン対ナイジェリア戦を観戦しました。

そう思うと私は生涯で2度の冬季オリンピック(札幌、長野)と2度の夏季オリンピック(東京、東京)ならびに1度のサッカーワールドカップを自国で見れる(テレビも含めて)という結構ラッキーな人間ということになります。

2013年9月9 日経号外

ところで、東京五輪招致委員会が発表した数字によると、2013年から2020年までの8年間で日本に与える経済効果は約3兆円とのこと。

これは直接的な波及効果だけで、間接的なものまで含めると5兆円だ、いや10兆円だという威勢の良い声も聞こえてきます。

また、ある民間調査機関によれば、経済効果をもっと幅広くとらえれば、150兆円にもおよぶという話です。

その真偽のほどはともかくとして、少なくとも私たち翻訳業界にとって、良いことはあれ、悪いことはなにもないはずです。そういう意味からも2020年の東京オリンピックは実に歓迎すべきイベントということになります。

さて、今回のオリンピック招致活動において大変話題になったことのひとつに招致委員会が行った「プレゼンテーション」があります。

滝川クリステル

「非常に説得力があった。確実で安全な開催能力を訴える力があった」。国際オリンピック委員会(IOC)のジャック・ロゲ会長は、東京の勝因をこう評した(産経ニュース)。

こう伝えられるほど今回の日本人8人のプレゼンは素晴らしかったと言えます。

ラジオのニュースで聞いた話では、アメリカのプレゼンコンサルタントに数億円のお金を払い、事前に徹底的に訓練を積んだとのことです。

どおりで従来の日本人の特徴である「下を見ながら原稿を読む」という演説スタイルが完全に消え、微笑みながらまっすぐ前を見て、力強く訴えるというアメリカンスタイルが印象に残ったはずです。諸外国の人たちも日本人の変わりようには、かなり驚いたようです。

安倍首相

さすがに皇族である高円宮妃久子さまは、コンサルタントによる指導を受けていなかったのでしょうか、半分ほど原稿に目を落としながら演説をしていましが、それでも流ちょうなフランス語と英語で気品のあるスピーチを披露していました。

今回の成功により、日本にも遅ればせながら、「演説やプレゼンのやり方がいかに大事か」という認識がやっと浸透しはじめるという気がします。

いかに話す内容がすばらしくても、下を見ながら原稿を読んでいては、説得力も迫力もない、意図も伝わりにくい、ということに早く気がついてほしいものです。特に日本の政治家や指導者のみなさんには。

1964年の東京オリンピック

いよいよ2020年のオリンピック開催地が明後日、9月8日の朝に決まります。

56年ぶりに東京になるのか?

イスラム圏初、トルコのイスタンブールとなるのか?

それともヨーロッパ経済危機に揺れるスペイン、マドリッドとなるのか?

大変興味深いところです。

たまたま偶然ではありますが、1964年の東京オリンピック開会式の日(10月10日)はジェスコーポレーションの設立の日と重なり、その後長きにわたり「体育の日」として祝日となりました。

東京オリンピック

この年、私は小学校1年生(7歳)でしたが、粗末なモノクロテレビで興奮しながら見たいくつかの映像を覚えています。

東京オリンピックで日本人初の金メダルとなった重量挙げ金メダルの三宅義信選手には、なんだかわからないけどすごいことになってるんだな、という気持ちでながめていたのを覚えています。

三宅 義信

東洋の魔女と呼ばれた女子バレーが金メダルをとった時も興奮しました。ソ連女子の強烈なスパイクを「回転レシーブ」でとりまくる日本女子の姿に手に汗を握りながら応援した記憶があります。

東洋の魔女

日本人選手が大活躍した男子体操も興奮しながら見たのですが、当時日本でもかなり人気となったチェコスロバキアのチャスラフスカ選手(女子総合金メダル)のことも覚えています。今こうして当時の写真を見ていると昔の女子体操選手は、今に比べればずいぶんと女性らしい体型をしていたということがわかります。

チャスラフスカ

オランダのヘーシンクに敗れた日本柔道が、テレビで大騒ぎされていた時のことも覚えていますが、オリンピック最終日に行われた男子マラソンもとても記憶に残っています。

前回のローマオリンピックに続いて東京オリンピックでも金メダルをとったエチオピアの英雄アベベの余裕の走りは、子供心にも驚きを隠せませんでした。

しかし、私にとって東京オリンピックでの最大の興奮は、なんと言っても円谷幸吉選手の最後の1,000mでした。

国立競技場に2位で入ってきた円谷は 、後ろから迫り来るイギリスの選手ヒートリーを振り切ろうと必死になって走ります。しかし、ついにゴールのわずか200メートルほど手前で力つき、無残にも追い越されてしまいました。

子供にとってもなんともわかりやすい展開なので、強く記憶に残っていたのでしょう。

円谷幸吉

最後に東京オリンピックでのメダルTOP10を掲載しておきます。

大国、アメリカ、ソビエトに次いで日本の金メダル数は第3位だったのですね。そして敗戦国日本とドイツの躍進にも目を見張るものがあります。

国  名  金  銀  銅  合計
1  アメリカ合衆国 36 26 28 90
 2  ソビエト連邦 30 31 35 96
 3  日  本 16 5 8 29
 4 東西ドイツ 10 22 18 50
 5  イタリア 10 10 7 27
 6  ハンガリー 10 7 5 22
 7  ポーランド 7 6 10 23
 8  オーストラリア  6 2 10 18
 9  チェコスロバキア 5 6 3 14
 10 イギリス 4 12 2 18

その後、すっかりスポーツ後進国となってしまった日本ですが、経済だけでなく、スポーツの方も大いなる復活を期待しています。