2008.6.23 中国情報局
世界各国で話されている言語は大きく分けると、およそ100言語ほどだと言われている。最も多くの国で使用されている言語(公用語、準公用語を含む)は英語であるが、最も多くの人が使用している言語は中国語である。第2言語として使用している人口も含めるとおよそ14億の人口を擁するといわれている中国語に迫る。
・・・・(記事の転載ここまで)
数十年前までは、世界で一番話されている言語は”スペイン語”だという説がありましたが、それはまだ中国が秘密のペールに覆われていた時代の話でしょう。現在において第一言語(母国語)として一番多く使われている言葉は、まちがいなく中国語でしょう。
中国の人口は公称13億で、そのほかにも戸籍に載っていない人の数が1億人以上いると言われています。また台湾は人口2,300万人ですが、世界各地の”華僑”の数は日本の人口を上回っているとさえ言われています。
ちなみに”Wikipedia”のデータによると、スペイン語の総話者数は、3億3000万人(第二言語話者を含めると4億1700万人) 、英語は母語として約3億8000万人(第二言語として約6億人、外国語として10億人以上)だそうです。
アメリカ合衆国の人口だけですでに3億人を突破していますから、英語を第二言語とする人達や、英語を学習する人達までをも含めれば、総数が20億人に達するという説には説得力があります。しかし、あくまでも”母国語”という観点で考えれば、やはり世界最多の話者数を持つ言語は中国語と言えるでしょう。
それでは、インターネットで使用されている言語の比率はどのくらいなのでしょうか?
下記の表は、2004年 9月における言語毎のオンライン人口を示したものです。
(Wikipediaの 「インターネットにおける言語の使用」より。オリジナルデータは、”Global Reach”)
第1位 英語 32.5%
第2位 中国語 13.7%
第3位 スペイン語 19.0%
第4位 日本語 8.4%
第5位 ドイツ語 6.9%
第6位 その他 29.5%
2004年のデータでは、やはり英語が一番多いようです。しかし最近の新聞報道によると、「中国のネット利用者数はすでに米国を抜き世界一」と言われていますから、インターネットの世界でも中国語が英語を抜き「世界最多の言語」となる日も近いのかもしれません。
さて、ここで興味深いデータがあります。
というのです。日本語が37%で1位。英語は36%で2位。3位は中国語で8%。英語圏の有名ブログが日本語版を開設する理由はこのあたりにありそうです。ただしこれはブログ数ではなくて「記事の投稿数」なので、正確には「ブログ投稿数は日本語が世界で一番多い」ということになりますが。
それにしてもなぜでしょうか?私が想像するに、日本は携帯電話を使ってブログへ書き込みをする人たちがとても多いので、きっと1行、2行の簡単な書き込み数も含まれている、ということなのでしょうか。
さて、話は戻りますが、世界で最も話されている言語は中国語ですが、「中国語には沢山の方言があって、それぞれがまるで外国語のように違う、だから中国語を一つの言語と考えることはできない」とお考えの方もいるでしょう。
確かに中国語には多くの方言があり、なかでも5つから7つに分類される「大方言」があります。実際各方言の違いは著しく、同じ中国人同士でもまったく話が通じないというケースがあるようです。しかし、中国政府が普通話(標準語)による学校教育を普及させたため、現在ではほとんどの中国人が普通話を理解するそうです。つまり家庭内では方言を使いますが、学校や公の場では普通話を使うわけです。
また、現在、中国大陸と台湾・香港で使われている文字は異なります。基本的に大陸の新聞や雑誌などは「簡体字」を使います。一方、台湾・香港は「繁体字」を使います。1950年代の文字改革の時、使用頻度が高くかつ画数の多い517の漢字が選ばれ「簡体字」となりました。つまり繁体字を簡略化したものが簡体字なのです。それから半世紀以上の年月が経過した現在では、大陸の人達が台湾・香港の書籍を読むと多少の違和感を持ちます。また逆に台湾・香港の人たちが大陸の書籍を読む場合も同じです。しかし、多少違和感があってもなんとなく理解できるのは、漢字の不思議なところです。