日経ビジネス 2011年10月24日号より、トップ記事の見出しと関連チャートです。
(以下、日経ビジネスの記事の抜粋>
【異変・世界経済① 連鎖する欧州経済】
ギリシャ“破綻”へ秒読み
世界経済が再びリーマンショック以来とも言える危機の瀬戸際に直面している。
欧州の財政危機は、新興国からの資金流出など新たなリスクにも波及し始めた。
その影響はアジアにも広がり、日本企業の業績にも影を落としそうな雲行きだ。
【異変・世界経済② 混乱するアジア】
企業業績圧迫、洪水が追い打ち
日本企業の業績を支えてきたアジア経済に異変が生じている。
中国、インド経済が急減速し、タイの大規模洪水が追い打ちをかける。
近く本格化する上場企業の決算発表は、厳しい業績予想が増えそうだ。
【異変・世界経済③ 中国も失速懸念】
「ラストリゾート」なき世界へ
世界景気を需要面で支える「経済のラストリゾート」と言われてきた中国の成長に失速懸念が広がってきた。
欧米景気の減速と言う外患に、不動産市況の悪化など内憂が畳みかける。
インフレ警戒が根強い中、引き締め政策の見直しを迫られるという難局を迎えた。
(以上で記事終わり)
世界大恐慌は、1929年10月24日にニューヨーク証券取引所の株価大暴落(暗黒の木曜日=Black Thursday)を引きがねに、世界各国に波及した金融恐慌ですが、実は大恐慌のピーク、つまり経済が最悪の状態になったのは、「暗黒の木曜日」から3年後の1932年後半から1933年春のことでした。
恐慌発生直前と比べて株価は80%以上下落し、工業生産は平均で1/3以上低落、1200万人に達する失業者を生み出し、失業率は25%に達しました。閉鎖された銀行は1万行に及び、1933年2月にはとうとう全銀行が業務を停止、社会主義革命の発生すら懸念されたようです。
さて、ここでお気づきの方もいるでしょう?
そうです、あの「リーマン・ブラザース」が破綻したのもちょうど今からぴったり3年前の2008年9月のことでした。
実に不気味な符合ですね。「大恐慌」という「大惨事」が再び繰り返されないことを、今はただ願うしかありません。