NEC、利用者の意図を推定して効率的に検索する技術を開発

2007.4.6 CNET Japan

NECは4月6日、利用者が情報検索時にシステムから提示される検索ルールの中から、検索時の意図に近いものを選択することにより、検索結果を効率的に抽出する技術を開発したと発表した。

(中略)

これにより、たとえば「新製品」の「発売」に関する検索などといった単語の使われ方を特定した検索や、あるいは、「歯磨き粉」「口臭消臭剤」「デンタルフロス」といった「オーラルケア製品」の一括検索のような、その単語の上位概念も含めた包括的な検索など、従来は不可能とされていた検索方法が可能となった。利用者のイメージにあった、柔軟な検索が容易に実行できる。

(中略)

NECでは、この技術を同社の検索ソリューション、ドキュメント管理ソリューションなどの競争力を向上させるものと考えている。今後は、本システムの社内利用による導入効果の実証と改良をすすめ、ドキュメント管理製品・ソリューション、検索サービスなどでの早期の実用化を目指して研究開発活動を推進していくとしている。

・・・・(記事の転載ここまで)

今回のこの記事の説明では、あまりに抽象的すぎて、どこがどう画期的なのか、がよくわかりません。


どうやら、ある単語の「関連概念」や「上位概念」をも判断して、人間の行う検索をヘルプする機能のようです。

それが事実であるとすれば、検索時のみならず、ワープロの文字変換や機械翻訳の精度向上にも一役買うことになるでしょう。

ただし、今までの機械翻訳の進歩の度合いを見ていると、機械が言葉の「関連概念」や「上位概念」を判断できる能力を持つことは”至難のわざ”であると言わざるを得ません。

人間にとっては、誰もが知っていることが「常識」なのですが、機械に人間の「常識」を覚えさせることは大変です。まず、膨大な量の単語の概念を、ひとつひとつ覚えさせていかねばならないからです。

たとえば、「妻を食べた」と言うと、ホラー映画になりますが、「妻のさしみを食べた」後に「さしみの妻を食べた」のであれば、普通の会話となります。

通常、人間は常識で「妻」は「人」であることを誰もが知っています。しかし、機械がその常識を持つことは至難のわざでしょう。これ以外にも、建築用語で使う「妻」は、「建物の長手方向のはし」とか「切妻」などの意味も持っています。

機械が常識を持つようになると、そのうち機械にも感情が生まれてくるのでしょうか?

人間の脳を研究している学者によると、脳の細胞数と同じだけの部品を使い、同じアルゴリズムのプログラムを組めば、微生物から進化してきた動物や人間の脳と同様、機械(コンピュータ)が感情を持つことになるそうですが・・・・。