外国人の株式売買シェア、最高の58.8%・1-6月

2007.7.7 NIKKEI NET

国内の主要株式市場で2007年上期(1―6月)の外国人投資家の売買シェアが58.8%と前年同期に比べて7.3ポイント増え、半期ベースで過去最高を更新した。世界的な株高で投資余力の増した海外勢の資金が日本の株式市場でも一段と存在感を増している。

・・・・(記事の転載ここまで)

日本のバブルが絶頂だった1989年、三菱地所がニューヨークのロックフェラーセンタービルを2,000億円で買収した時は、アメリカ国民の反感を買い、アメリカで日本脅威論が広まるきっかけとなりました。

私はその当時、そのニュースを知ったアメリカ人から「日本人は月へ行け!」と指を指されたことを鮮明に覚えています。

しかし、その後の米国の不動産不況でロックフェラーセンタービルは莫大な赤字を出すことになり、運営会社は破産。三菱地所は莫大な損失を出して、泣く泣くビルを手放しました。

1990 年11 月には、松下電器が、アメリカの映画・エンタテイメント大手MCA を61 億ドル(約7800 億円)で買収。

アメリカでは、デトロイト(自動車)、ハリウッド(映画)、メジャー・リーグ(野球)の3 分野で、外国企業が買収することはタブーとされてきただけに、松下電器のMCA買収劇は、「日本がアメリカの魂を買った」と、センセーショナルにとりあげられました。

しかしその4年後、松下電器は大損失を抱えながら、MCAをカナダの会社へ売却することになります。

これ以外にもバブル期の日本企業は、オーストラリアのゴールドコーストやハワイのワイキキ等、外国不動産を大量に買いあさり、目も当てられないほどの損失を抱えて倒産しています。

日本の大手銀行の元役員だった方の話によると、買った後に現地の法律を変えられたことも、倒産の引き金になった大きな原因の一つと聞いています。

「日本人は金儲けはうまいが、金使いが下手な恰好のカモ」と外国人から揶揄される所以です。

今、世界は空前絶後の「人類史上最大の好景気」を迎えています。

IMF(国際通貨基金)の2007年4月の統計によると、
世界全体の経済成長率は、

2006年は、5.4%(実 績)
2007年は、4.9%(見通し)
2008年は、4.9%(見通し)

今こそ日本は、過去の失敗の教訓を生かして、バブルで失ったお金を ”したたかに取り戻して欲しい” ものです。