2007.8.3 CNET Japan
Googleが計画している31億ドルでのDoubleClick買収に反対する新しい団体が出てきた。Canadian Internet Policy & Public Interest Clinic at the University of Ottawa(CIPPIC)という長い名称を持つ団体だ。
・・・・(記事の転載ここまで)
この問題については、今年の4月21日にもこのブログの中で言及していますが、その時は米国の消費者団体やマイクロソフトからの反対でした。今回はそれに加えて、カナダの団体も反対を表明した、ということです。
反対の要旨は、下記です。
「この合併により、Google-DoubleClick は前例のない影響力を持つことになり、この影響力を利用してオンライン広告価格を操作できるようになってしまう。広告主とウェブ発行者が電子商取引市場で露出を増やそうと思ったら、選択肢はほとんど残されておらず、Googleの広告プラットフォームを選択するしかなくなってしまう」
この”DoubleClick”と言う会社は、
インターネット広告配信・管理において世界中で業界標準となっている「DART」製品群を始め、
Eメールマーケティングソフトウェア、
モバイルマーケティングシステム、
ウェブサイト分析システム
を法人向けに提供している会社です。
”Google”のビジョンには、「言語を意識せずにインターネットを使えるようにする」というゴールが明記されており、人工知能分野や自動翻訳技術分野の専門家を多数集めて研究開発にまい進している(「ウェブ進化論」ちくま新書、梅田望夫著)
ということですから、”Google”は、”YouTube”買収で画像市場を守備範囲に加え、今度は”DoubleClick”買収で、電子商取引市場も巻き込み、そしてその次は、世界の「言語」を押さえ、世界ネット情報の完全制覇、という野望を実現させようとしているのでしょうか?
しかし、問題はやはり「言語」だと思いますが、”Google”がこの分野で、「次の一手」に何を打ってくるか、が楽しみです。