グーグル、電子書籍の販売を計画か–米報道

2007.09.07 CNET Japan

Googleは2007年秋、出版社と協力して同社データベースにある書籍の完全デジタル版を有料で公開し始めることを計画している。

・・・・(記事の転載ここまで)

この記事によると「出版社が書籍の価格(表示価格の一定割合と思われる)を設定し、Googleと利益を分配する。もしそうなら、出版界を挙げて書籍のデジタル化に取り組む時代が来るだろう。」とあります。


この件に関しては、”著作権”の問題を中心に、様々な見方があると思いますが、ここでは少し違った側面から、この問題を取り上げてみます。

それは、”紙資源”という側面からです。

通勤電車の中で読む「本」や「新聞」や「雑誌」は確かに便利ではありますが、紙資源という観点から考えれば大いに問題があります。

「紙の無駄使い」→ 「森林の減少」→ 「CO2の増加 」→ 「環境破壊」 → 「地球温暖化」 → 「異常気象」

近頃世界中で見られる、「異常気象」の原因の一つに「CO2」、つまり「二酸化炭素」が深くかかわっている、と多くの学者が指摘しています。

「CO2排出量の抑制」が重要なことはもちろんですが、「CO2を吸収する」森林の減少も同時に問題となっているからです。

となると、今回のGoogleの計画のように、書籍をどんどんディジタル化したほうが森林保護のためにはよいのでしょうか?

下記は、「日本製紙連合会」のホームページに公表されている資料です。

consumption

「国民一人当たりの紙・板紙消費量」は不思議なことに、「IT先進国」ほど多いことがわかります。

「コンピュータにより、ペーパーレス化が進む」と言われながら、実は紙の消費量は、年々増え続けています。わが国の2005年の紙・板紙の生産量は、20年前(1985年)の約1.5倍に増えています(日本製紙連合会の資料より)。

理屈から行けば、電子化により紙の消費量は減るはずなのですが、なぜか増え続けているのです。「コンピューターが最大の紙食い虫」と言われる所以です。

と言うことで、今回のGoogleの電子書籍の販売計画に関しては、著作権の問題をクリアーできたとしても、諸手を挙げて賛成とまではいかないようです。