2007.6.15 CNET Japan
ヤフーは6月15日、全国約60万件の飲食店情報を検索できる「Yahoo!グルメ」にて、「コール課金」を8月から開始すると発表した。
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ネット社会における「数の力」がまたひとつ動き出した、という感じです。
今回のケースでは、ユーザーからの入電数に応じて課金されるシステムのようですが、全国60万件の飲食店情報に加えて、「Yahoo!クーポン」をいち早く確立したヤフージャパンならでは力技でしょう。
米国を初めとする全世界のほとんどの国で、Googleに圧倒され、旗色の悪いYahoo!ですが、日本でだけはなぜかまだ検索エンジンの利用頻度では、Yahoo!がGoogleを上回っているようです。
一般大衆にとっては、ポータルサイトとしての魅力は、GoogleよりもYahoo!のほうが上だ、と思われているからでしょう。少なくともビジネスユースではなくてプライベートな情報検索においては。
ヤフージャパンの大株主、ソフトバンクがVodafoneを買収したねらいの一つに、ネットと電話通信網との相乗効果をねらった市場戦略があったわけですが、今後この二つを使ったもっと強烈な連携プレーが飛び出してくる可能性も予感させます。
Googleの「SaaS」(Software as a Service)—アプリケーションやサービスをインターネットを通じてエンドユーザーへと供給する—のように、インターネットの「あちら側」で動いている「力」が、莫大な数の力を得た後に、広告収入だけでなく、課金活動を始める可能性も十分考えられます。
オープンソース化された「翻訳メモリー」のサイトを「1回クリックすると1円課金される」なんて時代が来るのかもしれません。
なにせ、Googleのビジョンには「言語を意識せずにインターネットを使えるようにする」というゴールが明記されており、人工知能分野や機械翻訳技術分野の専門家を多数集め、機械翻訳技術の開発を最重要課題としているそうですから・・・・。