外国での日本語学習者数

2013年11月29日 日本経済新聞朝刊より

アジアで育て 日本語人材

日本と中国、韓国がアジアで自国語を話せる現地人材の育成を加速している。日本は経済の結びつきが強まるベトナムで、日本語指導から日系企業への就職まで一貫体制を整える。中国や韓国も教師派遣や語学学校の開設を進める。自国語から仕事の流儀まで理解できる人材は貴重なビジネスインフラだ。企業のアジア戦略で競争の焦点となりそうだ。 

日本語学習者 新聞記事

(以上で記事終り)

中国ではアジア諸国において中国語を話せる人材の育成に力を注ぎ、韓国でも同様に韓国語を話せる外国人育成に力を注いでいるようです。

日本でもベトナムなどのアジア諸国において日本語人材の育成に力を注いているようですが、若年人口の多いインドネシアでは、中国語や韓国語の学習者に押され、ビジネス人材の日本語学意欲は低迷気味とのことのようです。

さて、この記事のグラフを見ていて、ちょっと論点とは違うことが気になってしまいました。

それはずいぶん昔から私が指摘してきたことですが、マスコミによる「情報操作」の点です。

上記のグラフもなぜ棒グラフに中抜きを使うのでしょうか?しかも中抜きの上と下とでは、メモリの幅が違っています。違うスケールのグラフの上に棒グラフを並べ、間違った情報を感覚的に植え付けようとしているとしか思えません。

下にあるグラフは、同じ数字を使って私がエクセルで作り直したものです。このグラフだと日本語学習者の数は中国、インドネシア、韓国の3か国が圧倒的に多く、ベトナムにおける日本語学習者の数は圧倒的に少ないということが視覚的にとらえられます。

日本語学習者

これと同様の話題を2009年7月に書いた私のブログの中でも触れているのでご興味のある方はご覧いただければ幸いです。 ⇒ 「子供だましのトリック」

これらの「情報操作」によるグラフを見ていて、今盛んにマスコミが叩いている、レストランやデパートでの食物の「偽装問題」を思い出してしまいました。

ちょっと大げさに言えば、こういうグラフは、「マスコミによる偽装」と言えるのかもしれません(笑)。