1964年と現在、日本経済の比較

2013年9月10日 日本経済新聞朝刊より

2013年9月10日日経

(以上で記事終り)

2020年のオリンピック開催都市が東京に決まったわけですが、1964年当時と現在の日本経済の規模を比較してみると、GDPで16.1倍、1人あたりのGDPでも12.4倍もの開きがあることがわかります。

それでは現在の日本の1人あたりGDPは、世界のどのあたりにあるのでしょうか?

昨年(2012年)の統計によると、現在日本の1人あたりGDPは、世界第13位にあり、第1位のルクセンブルクの43%の水準にあります。

そしてアジアにおいては、第10位のシンガポールに次いで第2位となっています。

それでは現在の日本の12.4分の1の水準にある国とはどこでしょうか?

107位のエルサルバドル(中南米)、108位の東ティモール(アジア)、109位のサモア(オセアニア)、110位のモンゴル(アジア)あたりが近いと言えます。

これらの国々の人たちには申し訳ないのですが、正直言って印象としては、明らかな「発展途上国」ですね。

1964年当時、そんな「発展途上国」であった日本が、オリンピックを開催して大成功させたわけですから、当時の日本人の熱狂ぶりが目に浮かびます。

そしてオリンピックでの成功が、その後の日本経済発展への大きな自信につながっていったという話もよく理解できます。

2020年の東京オリンピックでは、長期低迷する右肩下がりの日本経済を立て直し、失われつつある日本人の誇りやアイデンティティを取り戻すべく、日本復興への起爆剤となることを願ってやみません。