2007.2.5 TRAVEL VISION
全米旅行産業協会(TIA)は海外からアメリカへの旅行促進するため、複数言語のサイトを構築する。カルロス・M・グティエレス米商務省長官が390万ドル(約4億7000万円)の基金を発表、TIAは主要マーケットにおいて新サイトの調査、開発等を進める。
サイトの目的はデスティネーションとしての認知、アメリカ・イメージの向上につなげ、実際の旅行につなげてもらう。このプロモーションの地域としてカナダ、ドイツ、日本、メキシコ、英国の5ヶ国。まず、イギリス、カナダ、日本の旅行者に対して英語、日本語のサイトを展開、その後にメキシコ、ドイツを対象としたサイトを展開していく。具体的には、州、市の観光局、アメリカン・エキスプレス、トラベロシティ、ヤフー、フォーダーズなどの協賛を得てサイトを構築していく。
・・・・(記事の転載ここまで)
まず、英語、日本語のサイトを作り、その後スペイン語やドイツ語のサイトを作る、という点が注目されます。全米旅行産業協会(TIA)にとって英語圏以外の最大の顧客はやはり日本なのでしょうか?
それにしてもこれから老大国になろうとする日本が欧米先進国と決定的に違うところは、観光客を呼べない国という点です。
すでに老大国となっているヨーロッパ各国には、観光客を呼べる資産がたくさんあります。ヨーロッパ人が歴史や過去の遺産を大事にするからです。
その点を思うと日本の未来は暗いですね。ところでこの記事を読んでいて思い出したことがあります。私が子供の頃、日曜の朝に「兼高薫、世界の旅」という長年続いた人気番組がありました。
兼高薫という品のいい中年女性が毎週世界を飛び周り、そのレポートをするという番組です。
当時の日本人にとっては、海外旅行など夢のまた夢、という時代でしたから、毎週世界を旅する彼女の姿に大変な憧れを抱いた人たちも多くいました。
彼女は世界のほとんどの国を訪れたことがあるのですが、その番組の最終回に司会の芥川隆之が、
「ところで、兼高さんは世界のありとあらゆる国を訪れましたが、一番印象に残っている国はどこですか?」という質問をしました。
その答えは意外なことに「アメリカ」でした。
「美しい景色や奇景、奇岩がたくさんあり、かつ、その場所まで行きやすい」というのがその理由でした。
それ以来私の頭の中には、「世界で一番美しい国はアメリカ」とインプットされています。