ジャワ島、スマトラ島などを中心に13,000を超える島々で構成されるインドネシア共和国は、使用される言語も300種類以上(一説によると約600種類)あると言われていますが、1945年8月の独立後、民族の統一をはかるために公用語として「インドネシア語」を使うようになりました。
独立した当時、経済的に他を圧倒し国民の3分の1以上を占めるジャワ人の使う「ジャワ語」を採用せず、1割に満たない人々が使うマレー語の1方言を「インドネシア語」として憲法で公用語に指定しました。
その理由は、少数民族の文化や言語をないがしろにしないという信念が込められているからだそうです。したがって「インドネシア語」の母体はマレー語(マレーシア語)なので、言語的には、マレー語とたいへん類似点が多く、またフィリピンのタガログ語とも多くの共通点を持っています。
インドネシア語をマレー語の一種と考えると、どちらかの言語を日常の言葉として使う国は、インドネシアの他にマレーシア、シンガポール、ブルネイ、東ティモールがあるため、3億人近い人々が使う世界でも有数の大言語と言えます。
また、使用される文字がラテン文字であり、格変化や時制による語形変化がないなど文法も比較的易しいと言えます。さらに日本人にとっては発音もしやすい(ローマ字読みに近い)ため、日本人学習者にとってはかなりハードルの低い外国語と言えるかもしれません。
ジャカルタやバリなど、大都市のホテルやレストランでは、英語はだいたい通じますし、その他の地域でも英語の通じる人達がどこかにいるので、一人で移動する日本人にとっては心強い限りです。
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