JES History
2006年2月から4月にかけblogで連載したJES Historyの保存版です。 |
第25回 | ニクソン・ショック |
---|
翻訳会社JES HOME > JES History |
2006年2月から4月にかけblogで連載したJES Historyの保存版です。 |
第25回 | ニクソン・ショック |
---|
<2006/4/4> | ||
私が中学2年生の時、父が食卓で真剣な顔をして「翻訳業ももうこれで終わりだろうから税理士の資格をとろうと考えている。まだ日本には、英語のわかる税理士はいないから」と突然言いだしました。 アメリカのニクソン大統領による経済政策の変更が発表された直後の話でした。 いわゆるニクソン・ショック(※注)とよばれるこの政策は世界経済を震撼させ、日本の輸出に大ブレーキをかけると多くの人々が予想したからです。 実際その後1ドル360円という固定レートが変動レートに変わり、急激な円高が始まりました。 しかし驚いたことに日本の製造業は、一時的ショックは受けたものの依然競争力は衰えを見せず、結局ジェスコーポレーションの翻訳受注量も、増えることはあれ、減ることはありませんでした。 父の心配は杞憂に終わったのです。 (※注)ニクソン・ショック 1971(昭和46)年8月15日、アメリカ大統領ニクソンが「ドル防衛のために米ドルと金,その他の資産との交換を一時停止する」と突然発表した。これに伴って欧州の主要為替市場は1週間閉鎖され,市場再開後も為替相場は混乱し8月末にはフランスを除く主要国はすべて固定相場制から離脱した。その後,12月に米ドルの切り下げを含む多角的通貨調整で合意がみられたが長続きせず,1973年第1四半期には主要国は全面的に変動為替相場制へ移行した。 |
||
|