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技術翻訳プロフェッショナル講座 「翻訳の真髄」


36 現在の開発手順を前提としないアプローチ方法 和文英訳
【問題】次の和文を英訳してください。

(前回からの続き)

2)現在の開発手順を前提としないアプローチ方法
 このアプローチは新しい概念の言語を開発し、ソフトウェアの生産性および信頼性を向上しようというもので、長期的な解決策である。


【解 説】

まず、「翻訳は原文の模倣である」という考え方で直訳してみます。

[直訳]
2) Approach methods not premised on current development procedures.
This approach, which is intended to develop new concept languages and improve software productivity and reliability, is a long-term measure for solving problems.

このような訳文でも、「合格」というのであれば、翻訳は気楽な稼業と言えるでしょう。

では、どこがどのように悪いのかというと、いちいち理由をつけて説明するのは難しいのですが、英語国民は、自然な形ではそうは言わないというだけのことです。ひとつひとつ見ていきましょう。

・ approach methods → approaches (前問参照)

・ not premised on → not based on

・ This approach → These approaches

・ new concept languages → languages based on new concepts

・ a long-term measure for solving problems → ( they ) seek long-range solutions

こういう表現は、意味をよく考えた上で出てくるものではないでしょうか。

次に、「翻訳とは意味をとって訳すことだ」、とういう考えに基づいて訳してみます。もちろんこれも可能な訳文の一つと言うことですが。


【訳 文】

2) Approaches not based on current development procedures.
These approaches seek to improve software productivity and reliability by developing languages based on new concepts, that is, they seek long-rage solutions.